わかやまNPOセンター(WNC)は、NPOの「中間支援組織」です。
和歌山県内のNPO法人の増加の伸びが一段落したなか、今後は質の向上が強く求められます。新規の社会起業だけではなく、既存のNPOのパワーアップも図り、地域の住民による高い自治意識の醸成に向け、NPOの人材育成やネットワークづくり、自治体・企業などとも積極的に連携し、行政・企業とNPOとの連携のお手伝いなどを行っています。
活動は、大きく分けて4つあります。
コミュニケーションサポート(ネットワークづくり)
市民のみなさんが関心のある活動に参画するためのきっかけづくり、和歌山のNPO・市民団体がつながり、コラボする支援などを行っています。
各種交流企画・主催
わかやまNPOセンター(WNC)は、様々な分野で活動しているNPOや市民活動団体同士、あるいは活動に関心のある市民のみなさんとの交流の場を提供しています。
例えば2018年度には大規模災害を想定した「被災地支援講座」を海南市社会福祉協議会等との連携で開催し、多くの受講者が集まっただけではなく、この講座をきっかけに新たな取り組みが生まれています。
活動事例:SDGs に関する学習会
2019 年度は JICA が関西 2 府 4 県を巡回する形で開催している、SDGs に関する学習会(運営:NPO 法人関西 NGO 協議会)の和歌山県開催時に、わかやま NPO センターは地元側のホストとして運営に参画。産官学民あわせて 50 名の参加を得ることができました。
学習会だけではなくその後の意見交換会で実際にSDGs に取り組む事業者・団体同士の連携・協働の種が多数生まれ、なかには新たな事業化に向けた検討が進められているものもあり、大きな成果を上げることができています。

他団体の紹介・連携提案
わかやまNPOセンター(WNC)では、ご相談に応じて様々な分野で活動しているNPOのご紹介・連携のご提案をしています。
コロナ禍にも関わらず、和歌山県NPO サポートセンターに寄せられた相談案件に基づき、他団体等を紹介することで新たな事業を生み出す「マッチング」の数は2019年度に過去最高を記録しており、現在も随時実施しています。他団体との連携・協働を必要とする方がいらっしゃいましたら積極的に場を提供し、必要に応じてわかやまNPOセンターや和歌山県NPOサポートセンターが保有する情報や関連する事業におつなぎするなど、法人全体でマッチングに取り組んでいます。
活動事例:子ども食堂の県内ネットワーク構築に向けた取り組み
昨今、子ども食堂に代表されるような「地域の居場所」の存在が改めてクローズアップされています。特に2020年度は、和歌山県内 30 ヶ所を超えるといわれる子ども食堂の県内ネットワーク構築に向けた取り組みを支援。和歌山県 NPO サポートセンターの事業を通じて複数の子ども食堂への食材の提供が実現したほか、2021年3 月には県内子ども食堂運営者有志による「和歌山県子ども食堂ネットワーク」の設立に至っています。

活動事例:みその商店街とNPOのマッチング
わかやま NPO センターの事務所が所在するみその商店街でのイベント開催を希望する NPO 法人と、みその商店街とのマッチングを行うなど、様々な NPO がサポートセンターの事業や相談をきっかけに新たな事業を創出するきっかけづくりを多数担うことができています。

他団体とのマッチングをご希望される場合は「お問い合わせ」から問い合わせください。
研修の開催・講師の派遣(NPOの人材育成)
わかやまNPOセンター(WNC)では、20年にわたって和歌山でNPO支援に取り組んできた知見を活かし、市民活動にかかわる情報・法律等の解説やNPOの運営などについての研修の開催、行政と市民との協働等に関する講師派遣が可能です。
NPO向け研修の開催
わかやまNPOセンターが指定管理者として運営している「和歌山県NPOサポートセンター」で、NPOを対象とした講座や研修を随時実施しています。YouTubeチャンネルで動画による講義配信も行っています。
また、和歌山県内外でおこなわれるNPO等を対象とした講座への講師派遣も承っています。
活動事例:「NPOの事業年度末実務」に関する講義配信
研修・講師派遣をご希望の方は「お問い合わせ」から問い合わせください。
ZOOMやGoogleドライブを用いたオンラインでの研修も開催します。
行政機関向け研修等の開催
各自治体における各種職員研修・市民向け講座の講師、各種委員の派遣も可能です。
行政と市民との協働に関する研修講師、NPO等向け支援事業の審査委員やアドバイザーとしての実績も多数あります。
最近では、自治会・町内会の枠を超えて地縁組織がまちづくりについて携わる「地域運営組織」の組織化に対するアドバイスや情報提供も実施しています。
活動団体の運用支援(事務サポート)
活動の社会的意義は高いものの、受益対象者から資金負担を得るのが難しいなどという事情をお持ちのNPOの組織基盤の強化支援を実施しています。下記のような支援が可能です。
- 会計のお手伝い(帳簿の整理など)や、書類の整理についてのアドバイス
- 広報誌やチラシの作成のお手伝い、アドバイス
- ブログや Facebook ページの構築・更新の支援、団体情報データベースへの登録
- 団体運営や事業策定、イベント企画立案に関するご相談
他にも補助金事業・助成金事業の運営や大規模イベントの受付など、毎月の利用ではなくスポットでのお手伝いも可能です。
活動事例:行政からの委託事業の運営支援
「行政から事業を受託することになったが、事務に不慣れなメンバーが多く、どのように運営していけばいいかわからない」ということでご利用をいただいています。
毎月の事務サポートとして、会計の確認を随時おこなったり、組織運営に関するご相談、また法人運営(理事会や総会の招集・運営等)に対する助言をさせていただいています。(障害者の家族会のケース)

活動事例:業務拡大に伴う支援・ICT支援
「支援対象を拡大することになったのですが、そのために1人を新たに雇用することは財政上困難」という団体に、事務サポートをご利用いただいています。
コロナ禍でオンライン会議などの利用が増加しましたが、ICTに不慣れなスタッフも多く、適切なサービスの選択・利用の支援をおこなっています。また、事業拡大により会計実務も煩雑になることが予想されるため、随時会計実務の支援をおこなうこととしています。(「ひきこもり」状態にある方への支援をおこなう団体のケース)

利用団体からの声
運営から実務、イベント作りとか、多岐にわたってすべて応援いただいており、非常に助かっています。活動できてるのはWNCさんのおかげと言っても過言ではありません。
総会を開くときのフォーマット、そのあと県へどんな書類で申請をしないといけないのか、法務局への定款の登録などもご指導いただいています。
定例会も時間があるときは参加いただいて、オブザーバーとしてご意見を頂戴することもあります。
県への申請が必要な時などもどういう分野で申請かから相談しながら申請書、予算書をつくるなどをしています。
講演会、一般向けのイベントもやっていますが、その後援名義の申請方法や、パブリシティを送るときの内容相談など、一緒に考えていただいたりしています。
かなり親身なサポートをいただいており助かっています。

わかやまNPOセンターによる運用支援をご希望の方は「わかやまNPOセンターによる運用支援」をご覧ください。
政策提言
わかやまNPOセンター(WNC)では、行政に対して、NPO施策等に関する政策提言活動を展開しています。
NPO 法や NPO 法人をとりまく環境の変化に対応するための取り組み(各種制度の改善に向けたアンケート調査やヒアリング、事例提供等)に積極的に参画するほか、県内自治体に対しても、NPO センターが有する知見やノウハウを提供しています。
活動事例:和歌山市議と NPO・ボランティアの円卓会議
2019年度の「わかやま・ひとづくり塾」を契機に準備を進めてきた「和歌山市議と NPO・ボランティアの円卓会議」を、2021年3月27日にわかやま NPOセンターと和歌山市NPO・ボランティア推進協議会で組織する実行委員会により開催し、和歌山市議会議員7名、NPO・ボランティア団体関係者11名の18名で活発な意見交換ができました。
2021年度に2回目の開催を予定していましたが、新型コロナウイルス感染症の急速な拡大を受けて延期とさせていただきました。
今後も継続開催のご要望が多く、引き続き企画してまいります。
県外団体との連携
学習会や会議などを通して、和歌山県内のNPOの実情をもとに意見を述べたり、情報の提供をおこなったりといった取り組みもおこなっています。
- 日本NPOセンター主催のCEO会議(民間NPO支援センターの将来を考える会議)
- 休眠預金等活用制度のあり方を考える全国的な取り組み
- NPO法人会計基準協議会
- 全国NPO事務支援カンファレンス
和歌山県や和歌山市への政策提言等
わかやまNPOセンター設立当初は、和歌山県庁に対する政策提言を実施したほか、選挙の際に公開質問状を候補者のみなさまにお送りするなどの取り組みを実施してきました。