
わかやまNPOセンターが指定管理者として管理運営を受託している和歌山県NPOサポートセンターには3つの会議室があり、管理を担当している和歌山県ジェンダー平等推進センター「りぃぶる」にお申し込みをいただければ、1団体につき1か月4コマまで、無料で利用することができます。一方、「会議室代が無料なのはありがたいんだけど、駐車場代がかかるので…」というお声をいただくこともあります。
確かに、関係者だけで集まるのであればまだいいのですが、一般の方を対象とした公開イベントを対象とする場合、駐車場代の負担をしてもらうのが忍びないというお気持ちもよくわかります。
周辺商業施設の駐車場のご利用は当該施設の営業の妨げになりますので、おやめください。
公共施設・民間施設ともに、会議室代はかかるけれども駐車場代がかからないところも、会議室代も駐車場代もかかるところもあります。公共施設によっては、または自治体の決まりで、NPOやボランティア団体が「非営利団体」や「生涯学習団体」の扱いになり公民館やコミュニティセンターなどの会議室代の減免や免除を受けられるケースもあるようです(自治体により、またケースバイケースのため、当方ではどこの施設がどうこうというご案内はしかねます)。
で、会議室や駐車場が無料もしくは安いに越したことはないのですが、その場合、会議室や駐車場の維持管理にかかる費用は誰が払っているのかというお話になるわけです。公共施設の維持管理にかかる経費の多くは税金でまかなわれますので、間接的に市民が負担している、ということになります。
行政にも、受益者負担という考え方があります。様々な考え方があると思いますが、一般的には「その施設を利用する方が、施設の維持や管理にかかる費用の一部を負担するという考え方」とされます。重要なのは「費用の一部」ということではないかと思います。
施設の維持や管理には多くの費用がかかります。施設を使わない方にまで維持管理費を全額負担いただくのではなく、維持管理にかかる費用の一部を、施設を利用する人に負担してもらうことで公平性を担保する、ということですね。ざっくりまとめると、施設の維持管理の基本的な部分には税金を投入し、日常の経費は利用者に負担いただく、という整理がわかりやすいでしょうか。
わたしたちはボランティアでやっているんだから場所代くらい応援してよ、というご意見もあるかと思います。ただ、ボランティア活動に必要な様々な物資はみなさんが買ったりもらったりして持ち寄っているでしょうし、助成金や補助金などを充当しているケースもあるでしょう。ということは、活動にかかる費用を誰かが間接的に負担しているのと同じです。その意味では、ただ単に「ボランティアなんだから会議室も駐車場もすべて無料にしてよ」というのは若干議論が飛躍している気がしています。
タダより高いものはないとよく言われますが、無料であるからにはなんらかの事情がある、その事情をどこまで酌めるか、ということが大事なのかもしれません。難しいのはボランティア活動の成果を可視化できる指標が少なく、税金を投じてでもボランティア活動を応援すべきという議論にはなりづらいこと、でしょうか。
最近は和歌山市内でも介護予防運動のグループの増加などに伴い、コミュニティセンターの会議室が取り合いになっているという話を聞きます。コミセンの偏在を是正する目的もあってか(?)、コミセンの新設を検討しているという報道もあります。一方で施設を建てて運営するからには運営経費をどうするかという課題はついて回ります。
行政側もいろいろ工夫はされるでしょうが、利用する側も「使わせてもらっている」認識で主体的にセンター運営に携われる機会があると、ひょっとしたら「こんなに費用が掛かっているのか、じゃぁこうしては?」などという提案などもできるのかも、とか思ったり。市民参画型の公共施設運営、おもしろそうじゃないですか?
