
この春、和歌山県NPOサポートセンターにインターンの学生さんが大阪から来てくれまして、実習の合間、和歌山市内のこども食堂に見学に行ってきました。
こども食堂に行くのは初めてという学生さんですが、年が近いためか、すぐに打ち解けて折り紙や工作、カードゲームなどにチャレンジ。楽しくわいわい過ごしました。みんなでご飯を食べるのが楽しいのか、羽目を外してしまう小学校低学年の男の子もいましたが、厳しく怒られることもなく、ひょっとしたら生活のなかでたまっているかもしれないうっぷんを発散する場ということが何も言わずとも共通理解となっているのかもしれません。
こども食堂は多くのボランティアに支えられています。食堂を利用するこどももボランティアのみなさんとも良好な関係で普通にあいさつが交わされることも少なくありません。
初めての学生さんに対しても「一緒に遊ぼう」「宿題のこの問題がわからない」などと声をかけてきてくれる子どもたち。見た目やんちゃそうな中学生も、自分より年下の子どもたちに対してはすごく優しく接していましたし、こども食堂に通うことで異年齢の人と話すことが当たり前になり、一定の社会性が身についているのかもしれません。
こちらのこども食堂では異なる学校に通っている子どもの利用もあるとのことで、このこども食堂でしか会わない友だちもいるはず。また高校生になったりした先輩利用者がボランティアなどとして帰ってきてくれることもあるでしょうし、地域で失われつつある異年齢の縦のつながりがここでは息づいていることもうかがえました。
物価高騰の折、食費をどう切り詰めようか、節約しようかとお考えの方は多いかと思いますが、真にこども食堂を必要とされる方は、そもそも節約してなんとかやりくりしていたなかでの物価高騰。スタッフの方曰く「乾いたタオルを絞るかのような苦労が多い」と話してくれました。
一方で、こども食堂の運営は、国や助成事業などによる支援、市民のみなさんからの寄付や食材などの提供がなければ厳しいようです。国の支援事業は年度予算の状況に左右されるのと、民間の助成事業は申請期間や支援期間に定めが出てしまうことから、次年度の計画がはっきりしていない現在は、新規の利用を断らざるを得ない状況だといいます。
ひょっとしたら、ほかにも支援を必要としている方がいらっしゃるのではないか、という不安もありながら、団体の運営が止まるようなことがあってもなりません。現場はそんなジレンマを抱えながら運営されていることがわかりました。
そんなことを考えていたら、おそらく出産後初めて、赤ちゃんを連れてやってきた方が。みんなニコニコしながら、「こういう時はどこそこに行けばいいよ」「これってどうなん?」などとさっそく意見交換開始。こうして緩やかなつながりを紡いでいく。こども食堂ってそういう場所なんだなと想いを新たにした次第です。