Microsoft365導入で、OneDirveの保存容量が大きくなったことを受けて、メールソフトThunderbirdを「Portable」版に切り替えてOneDrive上に実行ファイルを置き、インターネット環境があればどこでもメールを確認できるようにした、と書きました。ネット環境があればどこでも終了前の環境を復元できる反面、メールデータの同期が終わらないうちにパソコンをシャットダウンしてしまうと同期エラーが起こるというところまでは既知の問題でした。
ところが、半月ほどが経過した後、メールデータを同期した後に時間をおいて別の端末でアクセスすると、「OneDrive上でウイルスに感染しているファイルがみつかったため同期を中止します」というエラーが2,3日に1回起こるようになりました。指摘されたファイルはThunderbirdの受信トレイや送信済みメールの構成ファイルなど。同期した際にはそのようなエラーは出ませんでしたし、当該メールを受信した際にもアンチウイルスソフトは作動していません。同期してからしばらく経過して別端末でOneDriveを同期したときにウイルスに感染しているといわれてしまいます。感染が指摘された端末で当該ファイルをウイルスチェックしても何も検出されません。理由が判然としないため、対処のしようがありません。
もうひとつ、Google for Nonprofit(G4N)の導入後、G4Nでメールを使えるように設定をしてもらいました。この作業は独自ドメインを管理する「DNS」とよばれる部分にメールサーバがどこである、というデータを書き加えてもらう必要があります。そのため独自ドメインが必要になる、ということなんですね。
さて、この作業が終わったら仕事のメールもGmailベースになりました。それはいいのですが、GmailをThunderbirdで見られるように設定をしますと、数年分のメールデータを移行したため、メールデータを格納するファイルのうち「すべてのメール」のデータを格納するファイル(1つのファイルです)のサイズが10GBを超えているのがわかりました。
従来の環境では、メールの送受信時には、受信トレイや送信済みトレイを構成するファイル(手元の環境ではできるだけフォルダを細かくわけているため大きくても100MB程度)と、メールの検索データベース(うちの環境では250MB前後)の変更だけで済んでいたのですが、Gmailベースとなると送受信のたびに「すべてのメール」のデータを格納する10GB超ファイルに変更が働くので、同期の際の通信量が半端ないのです。これに加えて受信トレイや検索データベースなどのファイルが同期されるので、なんなら同期が済むか済まないうちに次のメールのやり取りが発生し、同期がまったく終わらないのです。こうなるとPortable版を使う動機もなくなってしまい、もはや動悸を感じてしまうぜ(←)、ということで、ひとまずG4N本格導入に合わせて、Thunderbird Portableは運用を終了することにしました。
もっとも、Gmailベースになったので、ブラウザでメールを見ることができるのは大きなメリットです。職場はブラウザでなくメールクライアントを活用しなければならない事情があるだけですが、ちょっともったいないことをした感じです。
結果、Google WorkspaceやGmailと、Thunderbird Portableは相性が悪い、ということがわかったという事実をこちらで書き残しておきたいと思います。たぶんどこかのどなたかの役には立つかと思われます。