SDGsって結局何をしたらええのん?…わかやまNPOセンターの日記

最近ようやく目標の番号と内容がほぼ一致するようになってきました…

 今月、県内のある自治体の公民館主催の「市民教養講座」にお招きいただき、SDGsの基礎知識について学ぶ講座を担当してきました。1講座60分を5つの公民館で順次実施。のべ200名以上の方が参加されていました。年齢層はどうでしょうか、60代~70代、女性が圧倒的に多い印象。年間数回ある教養講座のテーマのうちのひとつでしたので、堅苦しいことは言わず、SDGsのアウトライン、17の目標、日本の立ち位置、私たち市民でもできることはなにか、などについてフランクに話をしてきました。笑いもとりましたよ(強調)。

 自治体で話をさせていただくときは、その自治体のことを話すことを鉄則にしておりまして、SDGsのゴールにひっかけて「そういえばこちらの街では云々」というお話もさせていただき、実はSDGsってわたしたち市民にも密接に関係しているんですよ、といったこともお話しています。

 そうしましたら、ある会場で講座が終わった後、おひとりの受講者の方から「じゃぁ具体的に何をすればいいのかがよくわからないのです…」と真剣な表情で質問をいただきました。ちなみに、企業の方対象のSDGs講座でもよく聞かれる質問なんだそうです。

 ある経済団体の方は、「企業さんは社員を適切に雇用している時点でゴール8には既に取り組んでいるんですよね。新製品を開発されているならゴール9、環境配慮型商品を製造されているならゴール12とか14・15に関係しそうですし、何かしらのゴールに関係する取り組みはしているんですが、いましていることがSDGsにつながっている、とはなかなか認識していただけないんです」という趣旨のことをおっしゃっていました。家庭でも、ごみの分別に取り組んでいればゴール12、食品ロスを極力なくそうとされていればゴール2には既に取り組まれているんですよね。

 実はみなさん普段の生活や事業のなかでSDGsのゴールにつながる取り組みをされているのですが、SDGsが「新しい概念」であるがゆえ、うちには関係ない、なんて思いこんでいるフシがあるのではないかと思われます。

 また、SDGsに限らず、大人になってから、学校で習ったことがなかった新しい概念を知ったり習得したりするハードルが高いような気もしています。SDGsもそうですが、防災情報、地域の福祉に関すること、税金のこと、NPOのことなど…。常に新しい概念が出てきますので、それを地域のみなさんにどう知っていただくか、体系立てられた仕組みがないのは、なかなかの課題な気がしています。行政の広報をお読みいただくだけでもだいぶん違うとは思うのですが…