わかやまNPOセンターは和歌山県域を活動エリアとする、NPO支援組織です。中間支援組織ともいいます。なかなか中間支援組織という考え方が伝わりづらく、「NPOのためのNPO」とか「NPOやボランティア活動を支援させていただくNPO」なんて言い方をすることがあります。
先般、広島で開催された「2023年度(第14回)中間支援組織役職員向け合同研修」にお招きいただき、NPOの運営実務支援に当たられているみなさんとのディスカッションに参加してきました。ひとくちにNPOの運営実務といっても、NPO法人であれば法人設立、法人運営(総会や理事会などの会議運営、所轄庁実務、法務局実務、会計、労務、資金調達、ボランティア募集等)、法人解散など非常に幅が広く、また団体ごとに活動分野も財政規模もまちまちですから、NPO支援センターには幅広い分野の知識が求められる、という立て付けなのですが、とはいっても、ひとつのNPO支援センターでNPO支援にあたる職員数ってひとケタっていうところがほとんどですから、できることにはおのずと限界もでてきます。
そんななか、わかやまNPOセンターの得意分野ってなんだろう、と考えるに、和歌山県NPOサポートセンターの指定管理者として日々相談業務にあたっていることから、NPO法人設立・運営等といった所轄庁実務の支援については強みだと思っています。全国NPO事務支援カンファレンスの代表世話人をやらせていただいていますし、「わかやまNPO広場のFAQを読んだのですが…」という県外のNPOや自治体さんからのお問い合わせをいただくこともあります。内閣府NPOポータルサイトから所轄庁への各種オンライン申請が始まった後、あれやこれや操作してみて「このままじゃこの手続きはできないのでは?」とサポートデスクに連絡を入れすぎて、もはや先方の担当者さんと仲良くなったのではないかと勘違いするくらい(いや、また和歌山からかよ、とか思われていたかもしれません…)だったりもします。
そんななか、ある団体さんから、DXに関するご相談を受けています。それこそ、NPOポータルサイトからオンライン申請ができるようになったご時世、NPOとてDXの波から逃れられるわけではないのですが、とはいえ、小規模のNPOにとってみると、ITツールを使うことが苦手で…という話はよく出てきます。たまに「パソコンでこんな操作をしたらなにもできなくなって…」と電話でご相談をいただくこともあり、いや画面が見えないのでなんとも言えないのですが…とやんわりお断りせざるを得ないこともあったりしますが、どうすればNPOとDXの関係がうまくいくのかと思案することしきりであります。
そんななか、過去の資料をみていてそういえば!と思いだしたのが、日本NPOセンターさんがかつて展開していた「NPOのためのICT支援者ネットワーク」であります。全国のNPO支援センターのICTが得意もしくは好きなスタッフ有志10人ほどが集まったネットワークです。プロジェクトは2019年度でいったん終了したのですが、その成果物のひとつが「NPOのためのICT利活用ガイドライン」であります。しかもガイドラインの編集を担当したチームにわたくし入っていたりしまして。なんだこれ使えるやん、とご相談いただいた団体さんにご紹介しようと思っています。
・・・というように、自団体の実績の棚卸をすれば、様々なヒントはみえてくるかもしれません。いつかしようっと(今やれよ)。