11月9日・10日の2日間、「第20回おどるんや~紀州よさこい祭り~」が和歌山ビッグホエールで開催されます。初回からほぼ毎年「おどるんや」の中の人をしている、当方の中の人(ややこしい)も、20周年に感慨ひとしおであります。
そもそも第1回自体が「奇跡の成功」といわれたようで、それもそのはず、オール民間資金による開催を目指していたのでした。結果的に行政資金は1円も投入されていません。それで大きな成果をあげることができたことが奇跡と称されています。個人的には、祭りの終盤にかけて和歌山市の沖に雷雲が接近してきており、会場からも雷光が確認できるなか、雨が最後まで降らなかったことが奇跡だと思っていたのですが。
年を重ねるにつれて、警察署のみなさんには交通規制などで、企業や市民のみなさんからは広告協賛やサポーターとして、行政のみなさんには広報のほか後年は「紀州おどり」との合同開催によるスケールメリットを生かした運営など、産官民の協力をいただきながら規模を拡大していきましたが、行政からの補助金などは一切いただいていません。これは同様のイベントのなかでも異例ではないかと思われます。
20年経つなかで、いろんなチームが生まれ、なかには人数が減り合体したチームもあり、若かった踊り子が家庭を持ち親子で参加するようになったり、年配の踊り子さんは「よさこいやってたら病気にならない」といまもハツラツだったり、と様々な変化がみられるようになっているのも長年やってきたからこそみえること。
地元和歌山大学にもよさこいチームができ、昨年は初の大賞を受賞するまでになりました。京阪神の大学生チームにも夏休みに入って最初に開催される「紀州よさ(きしゅよさ)」が当年の踊りのお披露目の舞台として定着するなど、学生の参加も年々増えていました。
一方、年を追うごとに熾烈な暑さによる熱中症に見舞われる方が増加傾向になったことが大きな課題となりました(中の人も第2回に倒れまして、今でもイジられます…)。会場内の温度計はテント下でも40度に迫るようになり、アスファルトの上ではそれこそ50度近い暑さになっているのではないかと思います。そこに新型コロナ禍が重なり、真夏の大規模イベントの開催を大きく迫られることになりました。
今でも夏の開催を熱望されてはいるものの、踊り子や来場者のみなさんの健康をどう守るか、コロナ禍で一度小さくなった祭りをどう継続していくか、など様々な課題を検討するなか、ここ最近は秋の開催となってます。今年は初の屋内開催。あまり雨にたたられたことのないイベントですが(わたしが記憶する限り20年のなかで、1日まるまる中止になったのは1回だけ、途中中断・途中中止に見舞われたのものべ4~5会場程度ではないかと思います)、屋内開催ですので雨の心配はありません。
いまや和歌山を代表するイベントとなった「おどるんや」。これからの軌跡にもご期待、であります。