2024年10月1日にWindows11の2024年版の大型アップデート「24H2」の配信が始まりました。
基本的には、24H2に対応するPCに順次アップデートの通知が届くことになっており、万一互換性がないアプリやデバイスがある場合は、互換性の問題が解消されるまではアップデートされないようになっているようなので、一般的には通知が届くまで待つ、で問題ないと考えます。
また、業務用アプリ、専門的な外部デバイスを使用している場合は、その製造元が発信する情報にもご留意をいただければと思います。
・・・とはいえ、こういう大型アップデートが出るとすぐに試したくなるのも人間の性(わたしだけ?)。ということで、NPOサポートセンターのPCにインストールしたときのレポートをお届けします。
「Windows11 Installation Assistant」をいうアプリをダウンロードします(3.96MBという小さいものです)。
起動するとインストールアシスタントが動き出します。
24H2のダウンロード→ダウンロードしたデータのチェック→インストールの3段階で進み、インストールが完了すると30分以内に再起動することが求められますので再起動します。
手元の環境ではWindows11 Installation Assistantの起動からインストール完了まで約85分かかりました。なお、並行して文書作成などの作業をしていましたので、そうでなければもう少し早かったかもしれません。
インストールの所要時間は、通信速度やパソコンの性能、使用環境などにより大きく異なるかと思います。参考までにちなみに手元のPCの環境は、CPUは第11世代のIntel Corei5-1135G7(2.40GHz)、メモリは8GB、ストレージは500GBのSSDです。インストールの進捗が70%を超えると進行が極端に遅くなり、1%進むのに5分以上かかる場面もみられました。その後、90%を超えるとするするっと進みました。
24H2でいくつか機能の追加と削除がおこなわれたといわれていますが、今のところ、特に違和感もなく、問題はみられないようです。
Windows10や、Microsoft Office2016は2025年10月にサポートが終了します。Windows11にアップデートができるもののWindows10のままのPCはそろそろ11へのアップデートをお考えいただくこと、そしてWindows11にアップデートできないWindows10のPCをお持ちの団体は、PCの入れ替えをそろそろ考えてはいかがでしょうか。
当方も、11にアップデートできない10のPCが複数台ありまして、年度替わりに機器の入れ替えを考えているところです。
【追記その1】24H2にアップデートすると、ネットワーク環境のセキュリティレベルが上がり、ネットワークHDD(NAS)へのアクセスができなくなりました。当方2台のNASがあり、1台は設定を見直し、接続できるようになりましたが、もう1台は今日は対応できず、後日になります。ここだけは多くの方が影響を受けそうで、十分にご留意いただきたいです。
【追記その2】NASが見えなくなるのは「マイネットワーク」からだけではなく、ドライブレターを割り振っていた場合も「PC」から見られなくなっていました。
お使いのNASのメーカーのウェブサイトなどで対応策が公開されているケースもありますが、古いNASだと対応できない可能性もあるかもしれません。
なお、NASにログインできるユーザーとパスワードの登録をしていれば、エクスプローラーにて、IPアドレス(192.168.**.**など)もしくはNASのフォルダのアドレス(「//LANDISK-***/share」など)を入力してアクセスすることができる可能性があります。当方はもともとユーザーとパスワードを割り振っていましたので、この方法を試行したら比較的古いNASでもアクセスができました。アクセス後にドライブレターを割り振っておくと次回からはPCからアクセスできます。
NASを利用されている環境に24H2をインストールする場合は、事前にNASのIPアドレスもしくはアドレスを確認したり、NASのメーカーのウェブサイトで回避策を確認したり、といった対策をとっておくとよいかと思います。
また、これからWindows10から11にアップデートする場合は強制的に24H2になるようなので、この場合も事前準備をお忘れなく…。
【追記その3】24H2に手動でアップデートすると、インストール完了後に「コンピューターへの変更を元に戻しています」という表示が出て、インストールが取り消されるトラブルが発生することがあります。この場合、システム内に24H2と互換性のないデバイスドライバなどが残っていることが考えられます。ドライバやBIOSのバージョンアップなどを試みるか、アップデートの自動配信が始まるまで待つか、で対応できるかと思います。
【追記その4】追記その3の件、手元の環境ではデバイスドライバ、BIOSもすべて最新だったため、なぜアップデートできないのか謎だったのですが、検索していると、RAMDISK(メモリの一部を仮想ドライブにするソフト)を起動しているとうまくいかない事例があるとわかり、RAMDISKを一時的に無効にするとインストールができました。うまくいかない方でRAMDISKを利用されている方がいらっしゃれば、ぜひお試しください。